- 特定技能
特定技能の採用面接で確認するべきことは?注意点や質問集について
日本の人手不足を解決する制度として期待されているのが在留資格「特定技能」です。
一定の技術を要した人材になることもあり、即戦力としての採用が可能です。
特定技能人材の採用を検討している方も多いのではないでしょうか。
今回は、特定技能人材を採用する際に注意することや事前に確認が必要なことについて解説します。
特定技能の書類選考時に確認すべきこと
日本人の採用でも同じですが、特定技能の採用時には書類選考を行ってから面接、と選考を進める場合が多いです。
まずは、特定技能として会社で働きたいという人材の応募があったら、確認すべき書類上の情報について解説します。
1.在留カード
在留カードとは、日本に中長期的に滞在する外国人に交付されるカードのことです。
在留カードでは現在何の在留資格で日本に滞在しているのか、今の在留資格でいつまで日本に在留することができるのかなどを確認することができます。
国内から特定技能人材を採用する場合には、必ず確認しましょう。
●在留期限はいつまで?
在留カード表面に記載されている在留期限を確認しましょう。
選考時に在留期限が迫っている場合は、採用を決めても特定技能のビザ申請に間に合わないリスクがあります。
●在留資格は何を持っているか?
日本国内からの応募があった場合は、現在何の在留資格を保持しているのかを確認します。
現在保有している在留資格によって、採用決定時に必要な手続きが変わります。
●現住所はどこか?
在留カードには現在の住所も記載されています。
もし過去に引っ越しをしていた場合には、在留カード裏面に新しい住所が記載されているので、必ず裏面も確認するようにしましょう。
2.パスポート
パスポートの有効期限切れにも注意しましょう。
また、密入国者などのリスクを回避するためにもいつ日本に入国したとパスポートに残されているかを確認すると良いでしょう。
3.履歴書
書類選考の際には本人の情報を知るために履歴書をもらうことをおすすめします。
多くの場合は特定技能人材の紹介を行う紹介会社が作成することが多いですが、もしもない場合も本人に可能な範囲で書いてもらうようにしましょう。
●前職は?
履歴書で確認するべきなのは、これまでの経歴や職歴です。
本人の生年月日や住所など個人情報にまつわるものは在留カードなどにより確認できますが、職歴は履歴書で確認することができます。
国内の技能実習満了者であれば、技能実習をどこで行ったのか、いつ満了したのかなどを確認しましょう。
●就労できる残りの期間は?
特定技能制度では、転職が認められているため、現在特定技能として他の会社で就労している人材の応募も考えられます。
その場合には、特定技能1号として働くことができる5年のうち残りの期間を確認しましょう。
G.A.コンサルタンツでは、以上のような特定技能採用時に注意すべき点についても安心して採用を進めることができます。特定技能者の面接をご検討の方は一度お問い合わせください。
特定技能の面接のときに使える質問集
特定技能人材の面接を実施する際に、聞いておくべきおすすめの質問をまとめました。
入社後のミスマッチをなくして長く働いてもらうためにも、是非ご活用ください。
1.人柄を見る質問
この質問は主に、受け答えの様子などから嘘偽りなく正直に話せているか、その企業でうまくやっていけるかどうかといったことを確認します。
ほかにも、製造業などでは取引先の顧客とのコミュニケーション、介護業や飲食業ではお客様を接客する人柄の確認にもなります。
・仕事でストレスを感じたことはどんなことですか?
・休みの日は何をしていますか?
・(様々な国籍の人材がいる場合)仲良く過ごせますか?
・自分の長所と短所を教えてください。
2.スキルや学歴を見る質問
特定技能で働きたい外国人の多くは、過去に一般企業やアルバイトでの就労経験があります。
特に技能実習を満了した人材の場合は、技能実習先での様子や業務内容なども聞いておくとよいです。
就労経験から、求めているスキルを持っているかどうかの確認ができます。
・前職の会社ではどんなことを担当していましたか?
・仕事で難しいことがあったら、どうしますか?
・日本語がわからなかったらどうしますか?
・日本で仕事をする上で、大切にしたいことはどんなことですか?
3.志望動機や条件を確認する質問
採用時のミスマッチが起きると早期退職にも繋がりかねません。
ミスマッチを防ぐためにも、企業側は事業内容や提供サービスについてどれくらい知っているかを確認したり、給与に関しての説明を行うと、企業側もより熱心な人材を確保でき、お互いに働きやすい環境になります。
・なぜ日本で働きたいですか?
・この会社で働きたい理由
・もし採用されたら、どんな仕事をしたいですか?
・希望している給料(手取り額)と今の仕事からの上り幅
・残業はどのくらいしたいですか?
・会社のホームページなどは見ましたか?
あくまで今回ご紹介したのは面接時に使える質問の一例です。
長く自社で働いてもらう人材を採用するためにも、ざっくばらんに様々な質問をすると良いでしょう。
特定技能の採用決定前に確認するべき注意点(上級編)
1.脱退一時金について
脱退一時金とは、短期滞在の外国人を対象に、厚生年金保険から支給される一時金のことです。
日本に短期滞在する外国人は、厚生年金の保険料を支払っても、将来老齢年金を受け取ることができません。
そのため、必要な手続きを踏むことで国民年金の脱退一時金として受け取ることができます。
注意点として脱退一時金の受け取り条件として、「日本に住所を有していないこと」があります。
雇用した特定技能人材が脱退一時金の受け取りを希望する際には、雇用主は一度会社から籍を抜いて退職したという扱いにする必要があります。
2.技能実習3号で一時帰国しているかどうか
技能実習制度では、以下のいずれかのタイミングで母国への一時帰国が義務付けられています。
・2号技能実習の満了から3号技能実習開始まで
・3号技能実習開始後の1年以内
またこの一時帰国では、1ヵ月以上の期間が義務付けられています。
採用決定した人材が技能実習2号の満了者だった場合、既に該当する一時帰国をしているかどうかの確認が必要です。
もし一時帰国していない場合、予期せぬ1ヵ月の待期期間が生まれてしまいます。
まとめ
今回は特定技能の採用時における注意点や確認するポイントについて解説しました。
外国人の採用には、手続きや制度上のルールなど確認しておくべき点が多くあります。
分からない点や不安なポイントは登録支援機関に相談しながら特定技能者の雇用を進めましょう!