CASE STUDY 事例紹介

未経験からの介護福祉士合格
  • 介護

特別養護老人ホーム紫磨園 様

未経験からの介護福祉士合格

未経験からの介護福祉士合格

今回は、東京都の特別養護老人ホーム紫磨園で働くベトナム人特定技能者LE HUY SONさんに、インタビューをしました。
SONさんは未経験で介護特定技能をスタートしており、見事介護福祉士の試験に合格しました。
その勉強法や今後のキャリアについても深堀していきます。

海外人材インタビュー

未経験からの介護福祉士合格

海外人材プロフィール

  • LE HUY SONさん

    LE HUY SONさん

    国籍:ベトナム

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未経験からの介護福祉士合格

特定技能として介護職を未経験でスタートしたソンさんですが、令和5年度介護福祉士国家試験に最短で合格しました。
弊社が支援する介護分野の特定技能者において介護福祉士合格者第1期生の中の一人ですが、中でも介護未経験者はソンさんを含む2名だけです。

どんな人物なのか、どのようにして試験対策をしたのか、インタビューをしてきました。

職場のおじちゃん、おばちゃんと。

特定技能生になる前は、技能実習生として茨城県の段ボール工場で働いていました。
職場には11人のベトナム人が働いていて、ソンさんのチームも3人全員がベトナム人でした。

業務上で日本語を使うことはほぼ無い環境でしたが、日本語でおしゃべりがしたくて休憩時間に日本人従業員たちと雑談をして仲良くなり、少しずつ日本語が上達していったそうです。

寮は工場の敷地内にあり、キッチンと風呂は共同ですが個室の部屋でした。
お手伝いに来てくれるおばちゃんが、ソンさんのことを気に入ってくれてお世話になりながら色々な話しをしたり。
おじちゃん、おばちゃんが日本語の先生となり、自然な会話力を身に着けていきました。

人と関わる仕事がしたいと思い、技能実習満了後の特定技能での進路は介護分野に決めました。

亡くなるということ

介護職になってすぐ、ショックを受けるほど驚いたことが二つあります。

一つめは、初日に先輩のおむつ交換を見学した時、その光景にとても衝撃を受けました。
先輩から介護では当たり前なので、すぐに慣れると教わりました。

二つめは、ご利用者様の看取りをした時。
人が亡くなる瞬間に立ち会った事、その後看護師が清拭し死化粧を目の当たりにし文化の違いに非常に驚きました。

介護福祉士試験対策はテキストと過去問だけ

長く日本で介護の仕事を続けるために、介護福祉士の試験対策を始めました。

【ソンさんのステップアップ】

1か月目 日勤帯でOJT
2か月目 早番・遅番スタート
6か月目 初任者研修を取得
12か月目 夜勤スタート
2年後 実務者研修受講

実務者研修終了後は直ぐに試験対策を始めました。

約半年間の勉強は、インターネットの口コミを見て、外国人おススメのテキスト1冊と施設長のアドバイスで5年分の過去問集1冊で取り組みました。
一気に進めるのは大変なので、午前と午後でそれぞれを分けて時間を作って少しずつ勉強をしました。
受験申込の手続きは難しかったので施設長がサポートしてくれました。

企業様インタビュー

未経験からの介護福祉士合格

受け入れ企業プロフィール

特別養護老人ホーム紫磨園(介護業・東京都)

  • 事業内容

    特別養護老人ホーム

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看取りを経験してもらう

ソンさんが入職したての頃に、ご利用者様がお亡くなりにる場面がありました。
ソンさんは退勤後でしたが、息を引き取る瞬間に立ち会いをしてもらいました。
我々はご利用者様の生と死に向き合う仕事だという事を理解してもらいたいと思っての事でした。

彼があの日の事を覚えているかは分かりませんが、指導係としてとても印象深く残っています。

フリー夜勤へ

ソンさんは一人の介護職として、非常に覚えも早く飲み込みも早い。
色んな事を教え、注意もしてきましたが吸収力が他の人と比べると相当違いました。
持ち前の愛されるキャラクターで、ご利用者様とすぐに人間関係を築き仕事も真面目にこなす。
そして今回、晴れて介護福祉士に合格して本当にすごいです。

これからは、外国人スタッフ初の「フリー夜勤」を目指していってもらいたいです。
フリー夜勤は夜勤時にフロアを固定せず、緊急対応の責任者ポジションです。
夜勤配置スタッフの休憩を回したり、電話対応、緊急時に医師や救急隊からの指示を仰いだり、救急車の同乗など、その場で判断をしなくてはならない事が大幅に増えます。

初めて入るときは緊張すると思いますが、彼の持ち前の器用さでやってのけると信じています。

まとめ

2024年に実施された「第36回介護福祉士国家試験」の合格率は82.8%となりました。

直近2年間は80%以上の合格率を記録しており、合格率は上昇傾向にあります。

一方で、受験者数は前年比で約5,000人減少しています。
介護職の減少だけでなく、資格取得者の待遇改善や地位向上も依然として課題となっており、介護福祉士の職業魅力向上に向けて期待を寄せたいと考えます。

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