アジア開発銀行 (ADB) が発表した新しいレポートによると、フィリピンの経済成長は、2022 年の予測を上回る結果から2023年は緩やかになると予想されるが、内需の増加と観光を中心としたサービスの回復に支えられ、健全な拡大モードを維持すると予想されてる。

ADB が発行した Asian Development Outlook (ADO) April 2023 によると、フィリピン経済は2023年に 6.0% 成長し、2024 年にはさらに 6.2% 成長すると予測されている。
しかし、主要先進国経済の予想以上の急激な減速、地政学的緊張の高まり、インフレの粘り強さによるリスクは、国内総生産 (GDP) の成長見通しを鈍らせる可能性がある。

同レポートによると、インフレ率は 2023 年に平均 6.2% になり、その後 2024 年には 4.0% に緩和されると予想されている。 地域の食糧供給の制約と世界的な商品価格の上昇により、2023 年初頭にインフレ率が上昇した。

一連の金融政策の引き締めが実施され、世界的な商品価格が緩和されるため、2023 年後半から 2024 年にかけてインフレ率は減速すると予測されている。
失業率は、2023 年 1 月には前年同期の 6.4% から 4.8% に改善し、パンデミック前のレベルよりもさらに低くなった。 新型コロナウイルス感染症のパンデミックから観光が回復し始めたため、主にサービス部門から、年間で約410万人の雇用が追加された。

参照：ASIA DEVELOPMENT BANK、04/04/2023