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『ベトナム:多くのベトナム人労働者が社会保険を脱退』

近年、ベトナムの社会保険を脱退する労働者数が増加し、国家予算で年金のない高齢者の世話をしなければならないという懸念が高まっている。労働傷病兵社会省によると2016年から2021年の間に425万人が社会保険に加入したが、同時期に406万人が脱退し、社会保険金を一括で受け取った労働者に対する支払い金額は131.94兆VND(55.6億USD)だった。

社会保険を脱退した労働者の90.7%は企業に勤める労働者で、8%は公的機関に勤める労働者、1.2%は自身で社会保険料を納める必要があるフリーランサーだった。

同省によると、社会保険を脱退した労働者数の増加の原因は、工業団地に勤める多くの労働者は貯金が殆どなく、失業後は社会保険金を一括で受取り日々の生活費に充てているからだという。

2016年から2021年に社会保険を脱退した労働者の77.5%が20歳から40歳だった。

社会保険基金を確保するために社会保険法改正草案の意見聴取が行われている。草案には年金を受け取ることのできる社会保険の加入年数を20年から15年に短縮することが含まれる。

また労働者が社会保険から脱退することを防ぐための案も含まれる。社会保険金を一括で受け取ることの出来る金額を従来の半分とし、残りの半分は加入者が定年に達した際に年金として受け取る。同草案は10月の国会に提出される。

参照:VN EXPRESS、09/03/2023