CASE STUDY 事例紹介

特定技能受け入れ事例紹介|デイサービスで働くミャンマー人介護スタッフ
  • 介護

株式会社ケア・クラスミ 様

特定技能受け入れ事例紹介|デイサービスで働くミャンマー人介護スタッフ

特定技能受け入れ事例紹介|デイサービスで働くミャンマー人介護スタッフ

今回は、大阪府のデイサービス施設で働くミャンマー人特定技能者CHIT SU WAIさんにインタビューしました。
ミャンマーでは国内情勢の悪化に伴い、国外での就労を選ぶ若者が増えています。その中の一人である彼女のミャンマーへの思いと、日本での新たな目標を聞いてきました。

海外人材インタビュー

特定技能受け入れ事例紹介|デイサービスで働くミャンマー人介護スタッフ

海外人材プロフィール

  • CHIT SU WAIさん

    CHIT SU WAIさん

    国籍:ミャンマー

未来は自分で切り開く

私は、ミャンマーのマウピンという自然が美しい地域で生まれ育ちました。子供のころは、人形遊びをしながら楽しく穏やかな日々を過ごしていました。しかし、2022年に私の生活は一変してしました。その頃、大学に通っていた私は、国内情勢の悪化により、授業に出ることができなくなりました。外出もままならない日々が続き、最終的には大学を辞めざるを得なくなりました。周りの友人たちも安全を求め、次々と国外で働く道を選びました。私もまた、未来の見えない生活から抜け出したいと強く思い、日本に行く覚悟を決めました。「自分の未来は自分で切り開く」という信念を胸に、介護職として新たなスタートを切ることを選びました。

心を寄せる介護の仕事

入国してから半年が経ちました。毎日楽しく仕事をし、ご利用者様との大切な時間を過ごしています。特に、入浴介助や食事介助を通じて、生きる手助けができることに大きなやりがいを感じています。「ありがとう」と感謝の言葉をいただくと、心が温かくなり、とても嬉しく思います。もちろん、時には大変なこともあります。例えば、入浴の際にお風呂が大好きな方がいて、なかなか出てくれないことがあります。本当は長く入っていただきたいのですが、待っている方もいるため、時間が決まっている中で声をかけるのが心苦しい瞬間もあります。それでも、一人一人の気持ちに寄り添いながら、仕事が円滑に進むよう努力しています。
現在、私は会社のサポートを受けて初任者研修を受講しています。この経験を通じて、さらにスキルを磨きたいと思っています。今後は、日本語の試験や実務者研修を経て、介護福祉士を目指していくつもりです。これからも成長し続け、利用者さんにより良いサービスを提供できるよう、全力で頑張ります。

ミャンマーにつなぐ日本の技術

私は、母国に帰ることができるようになった際には、ミャンマーで介護施設を運営したいと考えています。ミャンマーでは家族介護が一般的で、施設に預けるという概念はあまり浸透していません。しかし、今後は介護を必要とする人が増えていくと予想しています。そのため、私は日本で学ばせていただいた技術をミャンマーで活かし、介護の質を高めることに貢献したいと思っています。私の経験と知識を基に、地域の人々に介護の重要性を伝え、より良いサービスを提供できる環境を整えることが目標です。ミャンマーの未来を見据えた介護の発展に貢献できることを心から願っています。

企業様インタビュー

特定技能受け入れ事例紹介|デイサービスで働くミャンマー人介護スタッフ

受け入れ企業プロフィール

株式会社ケア・クラスミ(介護業・大阪府)

  • 事業内容

    老人福祉事業
    デイサービスの運営
    住宅型有料老人ホームの運営

チームワークの起爆剤

弊社では、7年越しの特定技能採用を実現しました。長い間、雇用を考えてはいましたが、期間が決まっていることがネックとなっていました。しかし、本人たちが特定技能だけでなく、介護福祉士を目指し、介護ビザで長く働く意欲を持っていることを知り、採用に踏み切りました。実際に入社後、彼女らの吸収力の高さや教えてもらう姿勢の良さに驚かされました。これまで教える側に立ったことがなかったスタッフも、彼女らに教える役割を担うことになり、教える側も自信を持って仕事をするようになりました。その結果、会社全体の雰囲気が明るくなり、チームワークも向上しました。この新しいメンバーの存在が、弊社にとって大きなプラスとなり、今後の成長に寄与してくれることを期待しています。

私たちも気を引き締める

外国人の導入を考える際、私たちは特定技能制度以外に技能実習制度という選択肢も検討しました。技能実習制度では3年間同じ会社を辞められないため、他の監理団体からはこの制度を進められることもありました。しかし、弊社はあえて転職が可能な特定技能制度を選びました。その理由は、入国してくる外国人スタッフが緊張しているのと同様に、私たちも彼らに甘えることなく、緊張感を持って受け入れなければならないと考えたからです。私たちが目指すのは、単なる雇用関係ではなく、相互に信頼し合う関係を築くことです。この意識は、外国人雇用だけでなく、会社全体の在り方にも直結すると信じています。今後も、信頼関係を築きながらも、良い緊張感を持って進んでいきたいと思います。

自社で育て上げる

弊社では、「即戦力より真面目な方」の採用をしています。特定技能の方々を本国から呼び寄せたのも同様の理由です。日本ですでに働かれている方は、良くも悪くも色々な事を知っています。一方で海外からの呼び寄せの方は、日本で学ばせてもらうことを前提に来ています。そこには、大きな違いがあると感じています。その代わり、弊社としてもこの子達を1から10までサポートするという覚悟を決めました。彼女らが安心して成長できる環境を提供し、共に成長していくことを目指しています。

まとめ

入国から半年、本人はまだまだ漢字が分からないと謙遜していましたが、通訳なしで自ら話してくれました。3人とも仲が良く、次一緒の休みが取れたら奈良公園に行きたいとのことでした。是非日本の名所も楽しんでほしいと思います。国連難民高等弁務官事務所によると2021年以降ミャンマーから出国して難民認定を受けている人が数十万人いるとされています。自国で夢が途切れた若者に、日本で輝く道を示していくことも私たちの使命です。

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