CASE STUDY 事例紹介

日本の家族
  • 工業製品製造業

株式会社熊井 様

日本の家族

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今回は、神奈川県の株式会社熊井で働くベトナム人特定技能者TRINH NGOC TAMさんに、インタビューをしました。
また、株式会社熊井の担当者にも、外国人材を受け入れる上で注意していることや、受け入れて良かったことなどをお伺いしました。

海外人材インタビュー

日本の家族

海外人材プロフィール

  • TRINH NGOC TAMさん

    TRINH NGOC TAMさん

    国籍:ベトナム

目次

Table of Contents

日本の家族

大型塗装プラント設備を製造する株式会社熊井の現場はワンチームで仕事を仕上げています。
社内コミュニケーションが盛んで、ベトナム人社員が多い職場ですが、社長と社員の絆の深さがうかがえます。

それは社長が大切にする理念が企業文化となり、まさに日本の家族のように映りました。彼らは地域社会の一員となり、これからの日本のヒントがありそうです。

レストランのコックでした

TAMさんの父はリタイアしていますが、昔は雑貨店を営んでいました。家族構成は、両親と兄2人の5人家族です。地元はハノイから300キロ下った町で幼少期はいつも友達とサッカーをして遊んでいました。

料理が好きなTAMさんの子供の頃の夢はレストランを開く事で、ベトナムでもレストランのコックとして働いていました。その後、製造業で溶接の仕事などもしていましたが、家族を養いたいという思いから日本へ技能実習生として働きに行こうと決めました。

TAMさんは在日6年になりますが、日本で困った事は特にないようです。文化の違い等も特に戸惑ったことは思い出せないですが、ゴミを細かく分別することには少し驚きました。

優しい社長と

社長やみんながとても優しくて、仕事でミスしたり言葉が伝わらずもどかしい時もありますが、本当に毎日楽しく仕事をさせてもらい感謝をしています。

TAMさんが仕事で大切にしている事は、やはり安全に進めるとことと、完成品の綺麗さです。
この2点は常に気を付けています。
ただ日本語がとても難しく、時に社長や工場長の指示が分からず不良品を出してしまうこともあるのが心苦しいので、日本語をもっと勉強したいと思ってます。

今後の夢は永住が目指せる特定技能2号を取って、永く日本で働くことです。日本が大好きです。

企業様インタビュー

日本の家族

受け入れ企業プロフィール

株式会社熊井(製造業・神奈川県)

  • 事業内容

    大型塗装プラント設備の製造

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株式会社熊井の代表取締役、熊井健二さんにもお話を伺いました。

外国人で困ったことがない

外国人だからといって一緒に働いていて、困ったことはありません。

技能実習や特定技能、エンジニアなど様々な在留資格でベトナム人社員が9名いるが、本当に一生懸命仕事をしてくれており、いつも彼らの頑張りに助けてもらっています。仕事が終わるか終わらないかという時も、皆が会社の為に仕事をしてくれる。

そんな彼らの姿勢に刺激を受けると同時に、とても立派だと感じています。
私自身30年以上同業で商売してきましたが、彼らの姿勢にはこれまで経験した事のないくらい心を揺さぶられ、自分の子どもと同じように大事にしたいと考えるようになりました。

社員の家族も大切にしたい

社長自身がまだ若くて、子どもが小さかった頃に仕事量や出張も多く、長期で自宅を明けてしまう事がよくありました。子供の成長を見届ける事ができなくて家族にも寂しい思いをさせてしまったと今になって感じています。

だからこそ、今働いてくれている社員だけではなく、奥さんやお子さんも幸せになって欲しいと思っていて、年に数回は社員の家族も呼んで、BBQや屋形船を借りてイベントを開催し交流したり楽しんでもらっています。社員の子ども達がまだ小さいので寂しい思いをしてほしくないですし、熊井ファミリーとして社員の家族も大切にしたいという気持ちが強いですね。

日本で自立する

弊社で働くベトナム人社員の多くの者が家を購入し、本当の意味で自立しはじめています。TAMさんも、将来はベトナムでも日本でも家の購入ができると良いと思っています。家の購入などを通して生活基盤を固め、結婚や子育ての選択肢を持てるということが大切だと思います。

また、昨年は行政が取り組む町の製造業と地域住民の交流イベントに弊社も参加し、工場を開放して地域の方からも喜ばれました。こうして市民の皆様とも交流ができると、少しずつ地域社会の担い手になってきているのではないでしょうか。

まとめ

株式会社熊井の現場ではARやVR等の最新IT化を進めています。
また、外国人社員の積極採用やキャリア支援の構築だけでなく、日本語能力検定に合格するとその難易度に応じて手当を支給し、日本語学習意欲を会社として評価するなど、常にチャレンジで仕組化している強いチームです。

そんな株式会社熊井の取り組みや環境に、日本の町工場の今を感じました。

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