CASE STUDY 事例紹介

夢はこどもと一緒に暮らす
  • 造船・船用工業

株式会社 北辰機工 様

夢はこどもと一緒に暮らす

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今回は、岡山県の株式会社北辰機工(造船業)で働くフィリピン人のSUMANTING EMELIO JR. ROBLEDO さんにインタビューをしてきました。EMELIOさんは、2024年2月に特定技能2号に合格しました。彼の、これまでの軌跡や会社との出会いなどを伺いました。

海外人材インタビュー

夢はこどもと一緒に暮らす

海外人材プロフィール

  • SUMANTING EMELIO JR. ROBLEDO さん

    SUMANTING EMELIO JR. ROBLEDO さん

    国籍:フィリピン

目次

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夢はこどもと一緒に暮らす

岡山の児島地区で働く特定技能のEMELIOさんは、新来島サノヤス造船の協力会社である株式会社北辰機工で大きな船を造っています。2年前に一時帰国しフィリピンで結婚をしました。新婚の奥さんと1歳になるお子さんはフィリピンにいて家族を養う働くお父さんです。夢は家族を日本に呼んで、子どもと一緒に暮らすことです。

日本は安全で仲間もいる

EMELIOさんはフィリピンセブ島のマンダウエの出身です。セブ島はビーチリゾート等の観光産業だけではなく、家具製造や半導体産業もある都市です。EMELIOさんの両親は2歳の時に離婚。EMELIOさんは父に育てられました。その後父が再婚し、12人兄弟の大家族になりました。

5年前に技能実習生として北辰機工へ入社しました。兄弟で日本へ働きに来たのはEMELIOさんだけです。子どもの頃から、お金持ちになりたいと願っていましたが、その夢を叶えられる場所は日本だと思い、日本行きを希望したと言います。そして安全であることがとても魅力に映っているようです。

フィリピンは2016年にドゥテルテ大統領が就任し比較的治安は良くなりつつありますが、2019年に国家警察が発表したデータによると犯罪発生件数総計は約48.2万件で、日本の7.5倍の件数になっています。EMELIOさんが日本は安心して生活ができると思う背景が伺えます。

晴れて2号取得へ

北辰機工に入ってから、日本語ではとても苦労しましたが皆が優しくてこれまで大変だと感じたことは全くないそうです。困ることがあれば社長になんでも相談できるので、心配もない。フィリピン人14名が在籍していて仲間もいて充実している日々。

会社のサポートもあり、無事2024年2月に特定技能2号試験に合格して、家族を呼び寄せる第一歩を踏み出しました。

企業様インタビュー

夢はこどもと一緒に暮らす

受け入れ企業プロフィール

株式会社北辰機工

  • 事業内容

    造船の機器取付艤装、調整仕上、配管工事、溶接工事、鉄工工事

    岩崎 圭さん
    役職 外国人管理責任者

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運命の出会いだった

海外人材の雇用は2015年に技能実習生3名を受け入れたのがスタートでした。初年度は、生活面のフォローなど大変な部分があったものの、2期生からは先輩が教え合うようになり1期生のような大変さはなくなっていきました。

EMELIOさんとの出会いは、監理組合からの相談で、すでに入国した彼らの集合研修中に受け入れ予定企業の経営悪化により受入が中止になったと。このままでは日本語だけ勉強して帰国せざるを得ないという状況。北辰機工が面接に動いて急遽採用したのがEMELIOさんでした。あの時、組合さんから声がかかっていなかったら彼との出会いはありませんでした。

一緒に働く意味

笑顔が印象的なEMELIOさんですが、寡黙なタイプで自分から話しかける事は少なかったそうです。休憩中に家族や子どもの話を聞いたり、寮で料理を振舞ってくれてくれたり、少しずつコミュニケーションを取りながら打ち解けて行きました。仕事に対する責任感はしっかり持っているので本当に困る事はなく2号合格まで頑張ってくれました。北辰機工で我々と一緒に働く意味は、日本人と変わらず、技術を磨き、きちんと評価し収入を確保できる事、社員全員で関わって楽しく働ける事だと考えています。

キャリア支援と定着へ

EMELIOさんも、すでに職場ではリーダーシップを発揮して、新人の日本人を教えたり班長の右腕となり頼もしい存在で、国籍関係なく仕事をする上でいなくてはならない仲間です。また、北辰機工では年2回の個人面談の他、親睦の為にレクリエーションを企画します。集まる事が好きな彼らはとても楽しんでくれています。

会社では資格取得支援もしており、EMELIOさんは玉掛けの資格を取得しました。英語で受験できる教習所もあり会社が合宿費用等をサポートしています。資格があれば仕事の幅もどんどん広がって行く。日本語能力検定の取得も奨励しテキストや学習サイトを共有して、EMELIOさんは帰宅後日本語の勉強に励んでいます。

また運転免許や住宅についても、お子さんを呼び寄せるタイミングで一緒に考えていくつもりです。比較的地域にフィリピン人が多く学校で一緒に学ぶのも珍しくないといいます。彼らが安心して子育てし、地元になじんでこそ定着と言えます。

まとめ

EMELIOさんがしきりと日本の安心安全に関して、素晴らしさを語るのを聞いて日本の良さに改めて気づかされます。訪日外国人が過去最高で、年間3500万人が来日したそうです。日本に滞在する在留人数も年々増加しており、日本の良さも守りながら外国人が住みやすい社会や教育環境を整えることも急がれます。

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