CASE STUDY 事例紹介

特定技能2号受け入れ事例紹介|造船業での活躍!モノづくりの本質を求めて
  • 造船・船用工業

株式会社新来島サノヤス造船 様

特定技能2号受け入れ事例紹介|造船業での活躍!モノづくりの本質を求めて

特定技能2号受け入れ事例紹介|造船業での活躍!モノづくりの本質を求めて

今回は、岡山県の新来島サノヤス造船(造船業)で働く、フィリピン人特定技能のKARGANILLA DHIZON ROJOさんにインタビューしました。
DHIZONさんは、2024年2月に特定技能2号に合格しました。夢を追い求めて来日した彼のこれまでの歩みを伺いました。

海外人材インタビュー

特定技能2号受け入れ事例紹介|造船業での活躍!モノづくりの本質を求めて

海外人材プロフィール

  • KARGANILLA DHIZON ROJO さん

    KARGANILLA DHIZON ROJO さん

    国籍:フィリピン

目次

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モノづくりの本質を求めて

岡山の新来島サノヤス造船でパマナ運河を航行するような最大クラスの商船を造っています。新しいことに挑戦したり、知識を得ることに貪欲なDHIZONさんは、日本で夢だったエンジニアに近づく為に毎日がワクワクしています。

日本の技術力を

DHIZONさんはフィリピンルソン島のテューバの出身です。マニラから車で3時間半北に進む山あいの町で生まれ育ちました。子どものころは、ストリートバスケやバトミントンで友達と遊ぶ活発な子でした。将来の夢はエンジニアになることで、専門学校に進み機械系の勉強をしていて実習もしていました。その後、就職したところは地下鉱山。本当に辛い仕事で、真っ暗な地下で体力勝負、夜勤もあり人生で一番キツかった。それでも2年半は頑張ったそう。モノづくりがしたくて、実習生として日本へ行こうと決心しましたが、内定が出るまで家族には内緒にしていました。日本行きが決まり、両親に伝えるととても驚いていましたが、頑張ってこい!と声をかけてくれました。もともと日本のアニメが好きで、ワンピースや鬼滅の刃、キングダムを読み日本語も勉強しています。今度N1級に挑戦するほど日本語が堪能です。ようやく日本のモノづくりの現場に関わる事ができて、今は技能を磨き日々充実して仕事に取り組めています。

2号取得は通過点

DHIZONさんは2024年2月に特定技能2号試験に合格し、次のステップに進んでいます。もっと深く仕事を理解したいと、フィリピンの専門学校の通信課程でエンジニアの勉強をする為に、自身でエントリーの方法を調べたりなど手続きを進めているところだそう。夢だったエンジニアに近づく為に、仕事で得る技術と知識をもっと吸収して成長したいと考えています。

企業様インタビュー

特定技能2号受け入れ事例紹介|造船業での活躍!モノづくりの本質を求めて

受け入れ企業プロフィール

株式会社新来島サノヤス造船(造船業・岡山県)

  • 事業内容

    大型船舶、舶用諸機械等の製造及び販売

    横山 英樹さん(右)
    工作部内業課組立 作業長

    権藤 智さん(左)
    総務部総務課

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株式会社 新来島サノヤス造船

“Build a living ship with all our heart” まごころこめて生きた船を造るのスローガンのもと100年以上造船業界を牽引してきました。
顧客の満足を第一に考えた船造り、省資源と環境保護への取り組みで日本の社会に貢献しています。

会社公式サイトはこちら→

外国人と共に歩む

会社として海外人材の受入を始めたのは20年以上前、研修生の時代から始めました。その頃は、社会貢献で、東南アジアの発展に貢献する為に日本の技術を学んで帰国してもらっていました。当初はベトナムでスタートしましたが、現在はメインをフィリピンに移行しています。日本人の高卒採用で希望者が年々縮小傾向でもあり、地元で若手の採用は非常に競争が激しくなっています。会社では長きに渡り、海外人材と共に仕事をしてきたので、DHIZONさんのように特定技能者として残って働いてくれる方が増えてくると任せられる仕事の幅も広がるので、今年から特定技能採用もスタートさせています。

定着支援

新来島サノヤス造船では、これまで自社社員寮で技能実習生や特定技能者を受入て来ましたが、プライベートが充分に確保できないなどの懸念点もあり、生活環境向上の為に民間の住宅を会社で借り上げし社員寮利用者は引っ越しをしました。気持ちよく生活をしてもらう事も、人材定着支援の一つになっているようです。また、今後はキャリアアップ推奨と人事評価制度も着手する予定で、在留資格や資格取得できちんと評価される仕組みづくりを目指しています。

駆け抜ける

DHIZONさんは、入国当初から学ぶ姿勢が他の方とは違って、日本語や仕事に対し積極的でした。浮ついた所がなく、とても落ち着き真面目な性格です。横山さんのチームには日本人も含めて70名、内技能実習生と特定技能者20名もいます。到底一人ではまとめられないので、DHIZONさん含め、2号受験組の5名には外国籍社員の中心になってもらい、通訳のようにコミュニケーションの助けをしたり、リーダー的な立ち位置で仕事を任せています。今後は仕事の幅が広がるので、クレーンの資格を取得して、キャリアアップを目指して欲しいと思っています。

DHIZONさんは、ロードバイクでツーリングすることを趣味にしていて、休日になると景色の良い場所に自転車で出かけてリフレッシュしています。尾道やしまなみ海道など、雄大な景色をバックに今日も仕事に勉強に颯爽と駆け抜けています。

まとめ

日本の造船業は西日本など地方製造比率94%、部品調達比率92%を国内で調達しており、地域経済や雇用の創出を担ってきました。新造船マーケットはカーボンニュートラルへの対応に伴う需要が急拡大する見込みです。造船プロセスDX・技術開発力・ブランド力で日本の造船業は世界シェア1位を奪還することも期待できる成長産業で、DHIZONさんが最先端のモノづくりを勉強できる環境が整っているのではないでしょうか。

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