ASEAN NEWS HEADLINE アジア最新情報

最低賃金額、最低限度の生活水準を満たす額の約100万ドンを下回る

ベトナム労働総同盟は13日、2015年の労働者の賃金水準と最低限度の生活水準に関する調査結果を発表した。調査対象企業が支払っている1人当たりの 月額の平均給与は381万7,000ドン(約2万1,565円)となっているが、最高は第1地区の436万9,000ドン(約2万4,684円)で、最低は第4地区の322万5,000ドン(約1万8,220円)である。

最低限度の生活水準に関しては、調査対象業種と分野における子供を扶養している労働者が最低限度の生活の需要を満たすための平均月間消費支出額は、前年比3.6%増の424万7,000ドン(約2万3,994円)となった。そのうち第1地域は491万ドン(約2万7,740円)、第2地域は429万ドン(約2万4,237円)、第3地域は395万ドン(約2万2,316円)、第4地域は351万ドン(約1万9,830円)となった。収入と消費支出を比較すると、現時点で労働者の最低賃金は最低限度の生活水準を満たす額を約100万ドン(約5,649円)下回っていることが分かった。

調査対象者の19.9%が「今の収入では生活費が足りない」と答え、31.3%が「節約しないと、生活費が足りない」と答えた。
一方、「今の収入で生活費に足りる」と答えた割合は40.7%あり、「多少余って、貯金できる」と答えた割合は8.1%であった。今の仕事と収入に関する満足度については、「満足しない」と答えた割合は34%で、「やや満足」と答えた割合は51.2%で、「満足している」と答えた割合は14.8%であった。

調査票の処理結果によると、2015年の地域別の最低限度の生活水準は、第1地域が400万6,000ドン(約2万2,633円)、第2地域が345万7,000ドン(約1万9,531円)、第3地域が300万3,000ドン(約1万6,966円)、第4地域が279万3,000ドン(約1万5,780円)となっており、2015~2016年の平均CPI上昇率を年5%と予想すると、2016年と2017年の労働者の最低限度の生活水準は以下の通りになる。
2016年は、第1地域が420万ドン(約2万3,729円)、第2地域が363万ドン(約2万508円)、第3地域が315万9,000ドン(約1万7,847円)、第4地域が290万ドン(約1万6,384円)となる。
2017年は、第1地域が440万ドン(約2万4,858円)、第2地域が380万ドン(約2万1,469円)、第3地域が330万ドン(約1万8,644円)、第4地域が308万ドン(約1万7,401円)となる。

ベトナム労働総同盟は2016年の地域別の最低賃金は少なくとも最低限度の生活水準の89%を満たすべきと主張しており、同盟の提案では、上記の要素から引き上げ率は16.8%となり、額では35万~55万ドン(約1,977~3,107円)の引き上げになるという。また、この引き上げ率ならば、2017年の地域別の最低賃金は最低限度の生活水準の100%を満たすことになるという。

(CafeF Online/TBKTSN Online、2015年8月14日)