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FDI誘致30年:期待通りではない案件多数

外国投資案件は、2018年8月20日までの累計件数が2万6500件に到達し、認可済みの総投資資本額が3340億USD(約38兆円)、実行済みの総投資資本額が1840億USD(約21兆円)に上る。1991~2017年期の全社会開発投資額のうち、外国投資資金の割合は18~25%を占めている。
4日に開催されたFDI誘致30年を振り返る会議では、グエン・チー・ズン計画投資相はFDI誘致の成果を評価した上で、外国投資に関する問題点を指摘した。
今まで認可済みの投資資本額に対する実行済みの投資資本額の割合が低く、2017年の認可済みの投資資本額に対する実行済みの投資資本額の割合は55.5%で、半分近くが実行されていない。
外資による技術移転は期待通りの成果を挙げていない上、ハイテク産業における外国投資案件数がまだ多くない。
外資企業の中には、重大な環境汚染事故を引き起こし、国の発展及び国民の生活に影響を与えるケースもある。一部の外国投資案件において土地や再生不能な資源を使用することは無駄であり、非効率的でもある。
脱税のために決算書を改ざんしたり、合弁から100%外資に移行するため圧力をかけたりといったケースもある。
計画投資相によると、過去30年のFDI誘致の結果は貴重な教訓を引き出し、今後のFDI誘致・活用の目標と方向を調整するための重要な基盤になると述べた。経済を急速に成長させるためには、内外の資源を有効的に組み合わせることが必要である。

参照:Tien Phong、04/10/2018